六道珍皇寺へ
建仁寺を南側の勅使門横の通用門から出て、境外塔頭の六道珍皇寺へ向かいました。
まぁ、徒歩で1~2分なんですけど、
北門は閉まっていたので、グルッと南側に周ることとなりました。
山門
独特の山門ですが、特に「六道の辻」と書かれた大きな石碑が異彩を放っています。
「六道」は地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天上道の世界を表し、この地こそがあの世とこの世を隔てる境界とされています。
創建
平安時代前期の延暦年間(782年~805年)に、奈良の大安寺の住持で弘法大師の師にあたる慶俊僧都が開創し、古くは愛宕寺と呼ばれていたとされます。
しかし、創建には諸説あり、弘法大師が開創したとする説や、小野篁による開創説、また鳥辺山麓一帯に居住した鳥部氏が建立した宝皇寺の後身とする説もあります。
鎌倉時代までは真言宗の東寺の末寺として多くの寺領と伽藍を有しましたが荒廃し、1364年に建仁寺から間渓良聰が入寺し再興し、この際に臨済宗に改宗しています。
南北朝時代以降は寺領の多くが建仁寺の所有に転じたことと戦乱により衰退し、中世後期の寺史は不明ですが、明治時代の一時期は建仁寺に統合されたものの、1910年に改めて独立しています。
本堂と御本尊
本堂の様子です。
訪問した際は閉まっていましたが、御朱印を頂戴する際に中に招き入れていただきました。
御本尊は、国指定重要文化財の木造薬師如来坐像ですが、永久保存を目的に本堂には祀られておらず薬師堂(収蔵庫)に安置されているため拝見できず、別に京仏師の中村祥雲作の薬師如来像、脇侍の日光菩薩像・月光菩薩像が安置されています。
閻魔堂・篁堂
閻魔堂・篁堂には、閻魔王・小野篁・弘法大師が祀られています。
小野篁像
小野篁は、嵯峨天皇に仕えた平安時代初期の官僚で、武芸にも秀で、学者・詩人・歌人としても知られますが、枠にとらわれない自由気ままな性格から「野狂」ともいわれる奇行が多く、嵯峨上皇の怒りに触れて隠岐に流罪とされたこともあります。
また、なぜか閻魔大王の役人ともいわれ、昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁に勤めていたという奇怪な伝説の持ち主で、「今昔物語」等の複数の書物でそのことが確認できることから、閻魔庁における第二の冥官であったとする伝説が当時、既に語り伝えられていたことがわかります。
特別拝観時のみ拝観可能ですが、現在も本堂裏の庭内に、篁が冥土に通うのに使用したとされる「冥土通いの井戸」があり、近年旧境内地からまた別の井戸が発見され、冥土から帰るために使用した「黄泉がえりの井戸」とされています。
ところで、京都市北区に小野篁のものと伝えられる墓があるのですが、その隣には紫式部のものと伝えられる墓があるそうで、これは愛欲を描いた咎で地獄に落とされた式部を、篁が閻魔大王にとりなしたという伝説に基づくものです。
閻魔王像
コチラの閻魔王像は、小野篁の作と伝えられています。
鐘楼
六道珍皇寺の鐘楼もお盆の精霊迎えの際に先祖の霊を迎えるために撞く「迎鐘」として知られていますが、どうやら普段でも自由に撞いて構わなさそうだったので、正面中央の小さな穴から出ている綱を手前に引いて、ゴ~ンと行かせていただきました。(·∀·)b
その他境内
お岩大明神
名前から「四谷怪談」を連想したのですが、ホントに「四谷怪談」のお岩さんでした。
明治時代にある資産家が清水焼きの陶工に依頼してお岩さんの精巧な等身大像を作ったところ、その後、資産家の家に災いが生じたため、ある神社に奉納したのですが、神社側もおそれて六道珍皇寺に奉納されることになったそうです。
当初は、閻魔堂に安置されていたそうですが、あまりにも怖いということで、境内に社を建てて「お岩大明神」として祀られることとなりました。
尚、お岩さんの像は参拝者には公開されることはなく、住職によると「見たら眠れなくなるほど怖いから見ない方が良い」とのことです。
三界萬霊供養塔
三界萬霊とは、三つの階層世界(欲界・色界・無色界)等しく供養することで、上は六欲天から下は八大地獄まで、どの世界に行った者も等しく供養する意味の供養塔です。
地蔵堂
最初にも書きましたが、平安時代にこの界隈は、平安京の東の墓地鳥辺山へと続く道の出入り口付近であり、あの世とこの世の境目「六道の辻」と呼ばれ、遺骸や髑髏が絶えない地であり、その光景を嘆いた弘法大師が約2.3mの大きな石仏を一夜にして刻んだとされるのが大石地蔵尊です。
左手に持つ宝珠は願望を成就させ、右手に持つ錫杖は迷い苦しみから衆生を救済することを表しています。
御朱印
インターホンを押すと、本堂に上げていただき、
「閻魔王」の見開き直筆御朱印を頂戴しました。(·∀·)b
六道珍皇寺 情報 by 関西御朱印 ブログ
京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町595
TEL:075-561-4129
無休
拝観料 無料
拝観時間 9:00~16:00
納経所受付時間 9:00~16:00
初穂料 600円(※見開きのみ)
公式ホームページ 無
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