Contents
安倍晴明神社へ
阿倍王子神社の西側の鳥居を出て北に50mほどの位置に鎮座する安倍晴明神社です。
従って、徒歩1分で着いちゃいますね。
位置づけとしては、阿倍王子神社の末社であり飛び地境内社となっています。
葛乃葉伝説と安倍晴明公の誕生
「葛乃葉伝説」によると、晴明公の父は大阪市阿倍野区阿倍野の出身とされています。
阿倍野に住んでいた安倍保名という男性が、あるとき、和泉の信田明神にお参りをし、帰ろうとしたところに、狩りで追われた白狐が逃げてきて、これをかくまってあげました。
その後、白狐は女の人になって、葛乃葉と名乗り、保名を訪れました。
二人は結婚して阿部神社の近くに住み、やがて子供が生まれ、安倍童子と名付けました。
安倍童子は、清明公の幼名であり、これが安倍清明公の誕生です。
狐は古来から、霊力を持った動物として崇められており、白狐であった母親を持つ晴明公は、その霊力を引き継ぐことで、後に天才陰陽師として君臨することになるのです。
晴明公が阿倍野の出身というのは、安倍晴明神社の記録としても残っています。
創建の由来
安倍晴明神社は、生命公の死後、これを惜しんだ花山法皇が、生誕の地に晴明公を祀らせることを晴明公の子孫に命じ、逝去から二年後の1007年に安倍晴明神社が創建されました。
安倍清明公誕生の地の碑。
944年に生誕されたと言われています。
清明公生誕の地であることを示す産湯井の跡。
清明公とは関係なさそうですが、鎮石(孕み石)という安産信仰の石が祀られています。
安倍晴明公を主祭神とする拝殿。
拝殿前の狛犬、阿形(右側)です。
宇迦之御魂大神を祀る泰名稲荷神社。
字こそ違いますが、清明公の父も「やすな」と言われていますので、名前の所以は何か関係があるのかも知れませんね。
安倍晴明公像と葛之葉霊狐の飛来像
安倍晴明公像です。
自分的には、映画の影響で野村萬斎さんのイメージが強いのですが、似てない…。
葛之葉霊狐の飛来像。
狐であったと言われる、晴明公の母・葛乃葉が信田森から飛来する姿をイメージしたものとのことですが、白くない…。
白狐というお話だったので、清明公の像の足元にいらっしゃる白狐がお母さんでしょうか?
お母様である葛之葉姫の人間としてのお姿。
ところで、「葛乃葉伝説」では「葛乃葉」と表記されていましたが、阿倍王子神社でも葛之葉神社として祀られていましたので、現在では「葛之葉」で統一されている様ですね。
本殿、拝殿及び幣殿、透塀は、国登録有形文化財に指定されています。
陰陽師とは
ところで、陰陽師というと、映画や漫画から、式盤を使って吉凶を占ったり、式神(陰陽師の意のままに動く鬼神)を自由に操り、鬼退治する呪術師の様なイメージが強いですが、中国伝来の陰陽五行説によって天体を観測したり暦を作成する科学者の側面もあります。
実際に清明公も天文博士に任ぜられたり、天門道で培った計算能力に優れた方であり、主計権助を務めたり、左京権大夫、穀倉院別当、播磨守といった官職を歴任しています。
現在なら、大阪公立大学で教授を務めたり、計算能力を活かして大手コンピューター会社などで重責を担っていらっしゃりそうな方ですね。
府立大と市立大の合併を祝し、あえて大阪公立大学とさせていただきましたというだけで深い意味は全くありません。
占い相談コーナー
笑ってはいけないのでしょうが、清明公のお力を得て、境内には占い相談コーナーが設けられていました。
しかし、さすがにこの雰囲気ではちょっと中には入る勇気は湧きませんでした。
御朱印
御朱印はこちらの社務所でも頂戴できたそうですが、
事前に、阿部王子神社で頂戴しておいた直筆御朱印です。
[…] 安倍晴明神社 占い・相談コーナーありの伝説の陰陽師安倍晴明公誕生の地… […]