これまで結構時間を費やしてきたので、最低限の予定通り知恩院だけには参拝を…。
知恩院へ
まあ、八坂神社の西楼門から知恩院の入り口までは100mも無いくらいなんですけど。
大学時代の同級生が、福山のお寺の後継ぎで学生時代に3週間ほど、ここに籠って修行していたので、名前と存在、場所は知っていましたが、参拝するのは初めて。
雰囲気的に、奥行きが広そうで時間の問題もあって、全部見切るのは難しそうです。
最初の山門を潜ると、やはりかなりの距離があり、私有地ながら車の往来も結構ありました。
和順会館
三門の手前にあった和順会館。
宿坊などにも利用される宿泊施設でもありますが、レストランも充実し、
普通のホテルと何ら変わりありません。
2018年に改修された中庭は、若き法然上人(幼少:勢至丸様)が希望を持って比叡山に向かう姿を模した像が置かれ、出生時の岡山から比叡山に旅立つ様子を描いているそうです。
三門
1621年、2代将軍:徳川秀忠公によって建立された三門は、国宝に指定されています。
高さ24m、幅50mの国内最大級の木造門で、
掲げられた「華頂山」の扁額は、畳2畳以上の大きさがあるそうです。
ところで、この扁額の文字は、霊元天皇の宸筆によるものだそうですが、「山」の字が、印鑑で使われる様な「山」の字になっていますね。
さて、この三門ですが、「空門」、「無相門」、「無願門」という悟りを開くための三つの解脱を意味する門とされています。
非公開ではありますが、楼上の内部は仏堂になっており、中央に宝冠釈迦牟尼仏像、脇壇に十六羅漢像(ともに国指定の重要文化財)が安置され、天井・柱・壁には迦陵頻迦や天女、飛龍が極彩色で描かれているそうです。
歴史
知恩院は、浄土宗の開祖である法然上人が、現在の知恩院勢至堂付近に営んだ草庵を起源としています。
法然上人は、1133年に岡山県の武士の子として生まれましたが、子どもの頃に夜襲により討たれた父の言いつけを守り、仇討ちはせずに出家し、非凡な才能を認められ、13才で比叡山に向かいます。
やがて、唐時代の高僧である善導の著作「観軽疏」を読み、「いかなる者も一心に阿弥陀如来の名を唱えれば極楽往生できる」とする「専修念仏」の思想に開眼し、浄土宗の開宗を決獅子、1175年に43才にして比叡山を下り、現在の知恩院御影堂に吉水草庵を建てました。
しかし、「専修念仏」の思想は、旧仏教側から激しく糾弾され、法然上人は1207年に讃岐国に流罪となりました。
4年後の1211年には許されて京に戻りましたが、吉永草庵は荒れ果てていたため、近くにある現在の知恩院勢至堂に入り、翌年80才でその生涯を閉じています。
43才から80才までの長きにおける布教活動は、この地を浄土宗の中心とする礎となり、長い歴史の中で、1523年には百万遍知恩寺との本寺争いに勝利し、本山の地位を確立。
やがて江戸時代に入ると、徳川家康が浄土宗徒であったことから、1603年に知恩院を永代菩提所と定め、寺領703石を寄進した上、更に寺地を拡大、諸堂の造営を行いました。
二代将軍:徳川秀忠はこの意志を引継ぎ、前述の三門の建設の他、1633年に火災で焼失した際も、即座に再建に取りかかり、1641年までにはほぼ再建を成し遂げています。
御影堂
歴史を語っている内に、
一段一段が高い石段約80段を上りきる修行を終えて、境内に入ることができました。
開祖である法然上人の御影(みえい)を本尊とする「御影堂」は「大殿」とも呼称される国宝です。
阿弥陀堂
1910年に再建された、阿弥陀如来座像を御本尊とする「阿弥陀堂」も国宝です。
外から拝見した阿弥陀如来座像のお姿です。
経蔵
三門と同じく1621年に、2代将軍:徳川秀忠公によって建立された経蔵も残念ながら内部非公開の国指定の重要文化財。
秀忠公の寄附による「宋版一切経」約6000帖が八角輪蔵に収められており、輪蔵を一回転させることで、「一切経」を読んだのと同じ功徳を積むことができるとされています。
コレは、是非回したいですね。
勢至堂
などと、呑気に考えていたら結構時間が圧してきました。
法然上人がいらっしゃたので、その脇の石段でもう一修行。
この先の階段は立入禁止だったので、修行はここまでですが、
左側に御廟とあったので、コチラにお詣り。
16:00閉門の様ですが、既に15:45頃…。
コチラが法然上人が念仏の教えを広めたとされる知恩院発祥の地と言える勢至堂。
正面に掲げられている「知恩教院」は後奈良天皇の宸翰で、知恩院の名称の起源とされています。
1530年に再建された知恩院最古の建造物で、国指定の重要文化財です。
元々は法然上人の御尊像(御影)が御本尊として祀られていましたが、御影堂に移されて以降は、勢至菩薩像(重要文化財)が御本尊として祀られています。
御廟
あれ?御廟じゃなかったの?と思いつつ、傍らの建物を覗くと、
謎の大仏様の生首…?
御廟は、入口を入ってすぐ右手、
少し石段を上ったコチラが、法然上人の遺骨が安置されている御廟の様です。
そうこうしている内に、門が閉じられる準備が始まったので、急ぎ境内に。
納骨堂
納経堂の横手にあった美しい蓮池です。
橋を渡った先に見えるのは、納骨堂だと思われます。
御朱印
実は、御朱印は納経堂にて先に頂戴しておりました。
「法然上人」の通常御朱印と「草も木も枯れたる 野辺にただひとり 松のみ残る弥陀の本願」の御詠歌の直筆御朱印となります。
帰路は、既に訪問時に通った急な石段の門が閉じられていたので、緩やかな石段で下山。
後で知ったのですが、訪問時に通ったのが男坂、コチラが女坂だそうです。
時間に追われて、全部見切れなかったので、次回は宿坊体験も良いかも知れません。
ところで、この後は京都市バスに乗ってJR京都駅に帰ったのですが、使用は230円×3回で690円と700円の元は回収できず。
絶妙の値段設定ですね。
知恩院 情報
京都市東山区林下町400
TEL:075-531-2111
無休
拝観料 無料(※庭園拝観料は有料)
拝観時間 5:00~16:00(※開門時間は月によって異なりますので、公式ホームページにてご確認ください)
納経所受付時間 9:00~16:00
初穂料 300円
公式ホームページ 浄土宗総本山 知恩院 (chion-in.or.jp)
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