青岸渡寺へ
熊野那智大社の際にご紹介した様に熊野那智大社から東門を潜って、青岸渡寺の本堂に着いた次第ですが、一旦スルーしまして少々石段を下りてから改めて参拝しました。
山門(仁王門)
現在の山門(仁王門)は、1933年に再建された比較的新しいものです。
金剛力士像の阿形さん、
同じく吽形さんは、運慶の作とも伝えられている様ですが、信憑性は低いとされています。
創建
寺社の伝承によると、仁徳天皇の時代(313年~399年)、インド天竺の僧である裸形上人が、熊野灘の浜に漂着し、那智の大瀧で千日間の修行を積んだ末、滝壺で八寸の観音菩薩を感得し、この地に草庵を結び、安置し祀ったのが始まりとされています。
その後、推古天皇の時代(592年~628年)に大和から来山した生佛上人がこの話を聞き、玉椿の大木で一丈(3m)の如意輪観音像を刻み、裸形上人が感得した観音菩薩を胎内仏として納め、勅願所として正式に本堂が建立されました。
平安時代中期~鎌倉時代にかけて「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど熊野信仰が盛んになると、花山法皇が三年間山中に参篭され、那智山を出発点にして近畿各地の三十三観音を巡拝し西国三十三諸霊場を再興した折に、西国第一番札所となっています。
中世から近世にかけては熊野那智大社と一体化し、那智山熊野権現や那智権現と呼ばれ、7寺36坊を有する神仏習合の修験道場でしたが、明治の神仏分離令により熊野本宮大社・熊野速玉大社の仏堂が全て廃される中、西国三十三所霊場一番札所であった熊野那智大社の如意輪堂は残されました。
しかし、仏像や仏具は近隣の補陀洛山寺等に移され、廃寺同然となりましたが、1874年に古くからの信者によって那智熊野大社から天台宗の寺院として独立し、「青岸渡寺」として復興を果たしました。
ところで、「青岸渡寺」という寺号は、織田信長の焼討にあった後、本堂再建等に尽力した豊臣秀吉が大政所の菩提を弔うために建立した高野山「青厳寺」に由来するものとされています。
本堂と御本尊
現在の本堂は、織田信長南征の際に焼討された後、1590年に豊臣秀吉が弟秀長に命じて再建されたもので、桃山時代の建築を留める紀南最古の建造物として国指定重要文化財になっています。
ちなみに、本堂の高さ18mは、那智の大瀧の落口の高さと同じと言われています。
本堂内は撮影禁止ですが、御本尊は生佛上人が刻んだ如意輪観音菩薩像で秘仏とされ、御前立として如意輪観音坐像が安置されています。
その他境内
鐘楼
鐘楼に吊り下げられた梵鐘には、鎌倉時代の元亨4年(1324年)鋳造と河内国河内付介弘の銘が入っています。
宝篋印塔
鎌倉時代の1322年に建立された宝篋印塔は国指定重要文化財になっています。
水子堂
六角堂は、水子堂としてお水をかけて拝む水子地蔵尊が安置されています。
大国天堂(如法堂)
高台にある大国天堂(如法堂)には、伝教大師の作と伝わる「蓮華の葉上大国像」を中心に那智七福神が祀られています。
尊勝院
コレは、尊勝院の別館で、宿坊として使われている施設だと思いますが、1階部分には、かつて執行職の屋敷であり、法皇や上皇が御幸の際に宿泊し中世行幸啓御泊所跡として和歌山県指定史跡となっている尊勝院があります。
阿弥陀堂
阿弥陀堂は、納骨堂として使用されています。
三重塔
ということで、三重塔付近まで辿り着き、ポスターやカレンダーでよく見かける三重塔と那智の大瀧のコラボ写真の撮影に成功しました。(·∀·)b
三重塔は、1581年に内戦により焼失後、長期に渡り再建がなされませんでしたが、1972年にようやく再建されたもので、有料ですが二階・三階部分は展望台となっています。
また、1階には不動明王、2階には阿弥陀如来、3階には飛瀧権現本地千手観音が安置され、各階の壁は仏教壁画により彩られています。
尚、三重塔の更に奥には瀧宝殿や写経蔵があるのですが、時間的に厳しく、本堂参拝して御朱印頂戴して、上記の写真を撮影し終えた私は、満足して飛瀧神社に向かった次第。(·∀·)
御朱印
本堂内の納経所で、
西国三十三所霊場第一番札所の御朱印と
「圓通殿」の直筆御朱印を頂戴しました。(·∀·)b
おまけ
レンタカー屋さんに1日お世話になったAQUAくんを返却した後、まだ電車まで1時間ほどあったので、レンタカー屋さんおススメの駅前の
竹原さんで、
おススメのまぐろ定食をいただきました。(·∀·)b
紀伊勝浦の本生まぐろ美味いっ!
尚、手土産は熊野速玉大社で買った「熊野もうで餅」。
きな粉ではなく、玄米粉がまぶしてあります。
青岸渡寺 情報 by 関西御朱印 ブログ
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山8
TEL:0735-55-0001
無休
参拝料 無料(三重塔 大人 300円 小人 200円)
参拝時間 7:00~16:30
社務所受付時間 7:30~16:30
初穂料 300円
公式ホームページ 那智山青岸渡寺|熊野三山協議会 (kumano-sanzan.jp)
(熊野三山協議会)
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南紀勝浦最後のおススメは、やはり南紀勝浦産の生まぐろです!
生(冷蔵状態)で届くので、成分が流れ出す心配はなく、マグロ本来の旨みそのままでいただけます!