須磨寺 Vol.3
本堂
本堂域に続く石段も紅葉が色づき始めています。
石段を上りきった先には、唐門があり、これを潜ると本堂域となります。
しかし、実は昨日紹介した「青葉の笛歌碑」や「敦盛首塚」は既に本堂域にありますので、いかにも初めてっぽい紹介はフェイクでございます。(·∀·)
886年の創建以来、火災・洪水・地震等の災害により度々建て直されている本堂ですが、現在のものは、1602年に豊臣秀頼の命により片桐且元が建築奉行として再建されたもの。
但し、本堂内宮殿と仏壇は、1368年建造のものが現存しており、国指定重要文化財になっています。
本尊として、聖観世音菩薩、脇侍として毘沙門天・不動明王が安置されています。
扁額の文字は「大士殿」でよろしいのでしょうか?
本堂域
護摩堂
まずは、本堂東隣にある護摩堂。
2012年に改築された護摩堂で、年間行事の主な祈祷法要が執り行われます。
十三重塔

護摩堂の東側の池の畔に建つ十三重塔は、元神戸高校の教諭であった川原純一氏の研究により、元は奈良県山辺郡の來迎寺にあったものが須磨一ノ谷の元男爵の藤田邸に移され、その後、1961年に川崎重工業社長だった手塚氏が譲り受け、須磨寺に寄進されたものとされています。
嘉永2年(1327年)の刻銘があり、鎌倉時代に建てられた数少ない石像の遺品として兵庫県指定重要文化財になっています。
ところで、十三重塔といえば一般的に死者の冥福を祈るものですが、なぜ移設を?(·∀·)
福禄寿尊
本堂域の東南、弁慶の鐘の横に、神戸七福神巡りの福禄寿尊がいらっしゃいます。
写経輪堂
グルッと1周させると、1回写経したのと同じ功徳が積めるとされる優れものの写経輪堂。
大師堂
本堂の西隣には、宗祖である弘法大師を祀る大師堂があり、「須磨のお大師さん」として地元で親しまれています。
尾崎放哉句碑
この大師堂の前あたりに、尾崎放哉の句碑があったのですが、衝撃で撮り忘れました。
尾崎放哉は、季語や五・七・五の定型に捕らわれない自由律句人の代表的存在ですが、ここにあった句碑は、「こんなよい月をひとりで見て寝る」。
もはや、独り言か日記にしか思えないのですが、何をもって句なのか…。
しかし、尾崎放哉の代表作は「咳をしても一人」「足の裏洗えば白くなる」等です。(·∀·)
八角堂
八角堂は、2017年に落慶・法要された経木供養所・水向け所。
八角堂の内部です。
ひとすじ辯天社
2016年に改修されたひとすじ辯天社には、須磨琴(1枚の板に1本の弦だけが張られた弦琴)を弾くお姿の弁財天が祀られています。
石五仏
右から阿閦如来・不空成就如来・大日如来・阿弥陀如来・宝生如来で、密教の5つの知恵、法界体性智・大円鏡智・平等性智・妙観察智・成所作智を5体に当てはめた金剛界五仏。
出世稲荷
福原遷都に際し、平清盛が都の守護神としてこの稲荷明神を湊川の畔に祀ったところ、立身出世・事業成功の神として広く庶民の信仰を集め、福原最大の稲荷社として栄えましたが、明治の中期に湊川改修工事にあたり、平家に最も縁の深い須磨寺に遷座されたものです。
御祭神は、尾玉・荒熊・末広の三柱。
三重塔
400年前に文禄大地震で倒壊したものが、1984年に弘法大師1150年忌・平敦盛800年忌・須磨寺開創1100年を記念して再建されたものです。
室町時代様式を基調とし、内部には大日如来が祀られています。
四国八十八ヶ所お砂踏み霊場
三重塔を取り囲むのは四国八十八ヶ所お砂踏み霊場。
各札所の石仏を前に、ガラス越しにお砂踏みをさせていただきました。(·∀·)b
六地蔵菩薩
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六道に輪廻する一切の衆生を救ってくださいます。
シベリア慰霊碑
1945年、ソ連の最高司令官スターリンによって、満州にいた関東軍将兵57万5千人がシベリアの他、ソ連各地で抑留され強制労働を強いられました。
厳寒の地での強制労働の過酷さに約6万人が亡くなったとされており、その方々の慰霊碑でが、1982年にシベリア雪の同窓会によって建立されたものです。
ちなみに、クマさんの頭を撫でると、一弦琴による「異国の丘」のメロディーが流れます。
親子地蔵
1915年、須磨沖で起きた母子心中事件を元にした家庭悲劇「須磨の仇波」の主人公である川上愛子・初音親子の霊を慰め、家庭づ輪に嘆く人の無いことを願い建立されたもの。
一畑薬師如来
「目のお薬師さま」として有名な島根県の一畑寺の関係でしょうか?
一度、ペットボトルの水をお供えして「リン」と鳴らしてお詣りした後、その水で目を洗うと御利益があるそうですよ。(·∀·)b
萬霊堂
萬霊堂は、今春、改修工事が終了したばかりの合祀の納骨堂(共同墓地)です。
青葉殿
青葉殿は、2004年に完成された納骨堂で永代供養の納骨団も備えており、葬儀・法事等にも利用可能だそうです。
須磨寺 情報 by 関西御朱印 ブログ
兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4-6-8
TEL:078-731-0416
無休
拝観料 無料
拝観時間 8:30~17:00
納経所受付時間 9:00~17:00
初穂料 300円
公式ホームページ 大本山 須磨寺 (sumadera.or.jp)
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須磨浦普賢象(スマウラフゲンゾウ)花は大輪、八重咲きで黄緑色、開花期は4月下旬。
神戸市須磨浦公園で発見された普賢象の枝変りの品種で、平成生まれの黄緑色をした花の八重桜です。
素敵な桜をリビングの片隅にでも置いて大切な記念日を彩るのも良いかもです。(·∀·)b